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2007.05.23

新鮮もやし すばやく出荷

◆全工程コンピューターで管理/豊富で良質な地下水

 4月18日。米国やブラジルなど世界中8カ国の発芽野菜の生産関係者が、栃木県二宮町にある成田食品栃木工場を視察した。目に留まるのは大規模なも やしの生産ライン。「ここまで衛生管理が進んでいるのか」「すばらしい施設ですね」。訪問した150人の口からは感嘆の声が漏れた。同工場はもやし生産で 日本一を誇る、同社の重要拠点だ。

 同社のもやしの売上高は全体で年間80億円。うち3割を同工場が占める。現在、同工場で生産されるもやしは日産で35トンから50トン。スーパーに並ぶ一袋に換算すると約20万袋を作っている計算になる。東京都中央卸売市場で扱うもやしの約六割は成田食品の商品だ。

 同社がこの地に拠点を構えたのは2004年とまだ日が浅い。工場は育成管理から包装までの生産工程をコンピューターで制御・管理する。佐藤信一郎専 務によると「将来に向けた先行投資」。工場新設の背景には生産したばかりの安心・安全なもやしを求める消費者ニーズに応える狙いがある。

 同社が定める消費期限は製造日から3日後。鮮度が販売増に向けた生命線になる。最近は直接スーパーに行かずに生協などを使って共同購入する消費者も増えている。その日作ったものをいかに効率よく届けられるかが課題だ。

 こうした環境にあって、同社が二宮町に居を構えた第一の理由は首都圏という最大消費地までの距離的な近さだ。本社のある福島県相馬市から東京の大田 市場までは車で7時間。二宮からだと3時間弱で行くことができる。時間勝負のもやし業界内にあって「この4時間の差は大きい」(佐藤専務)。工場でもやし の袋詰めが始まるのは日付が変わる午前零時から。午前3時半には4トントラックに載せられたもやしが工場を出発する。

 二宮を選んだもう一つの大きな理由は「水が質・量ともに優れていたこと」(同)だ。まずは量。もやし生産には大量の水が必要となる。工場内にある育 成室に豆をまき、収穫するまでに約10日間。この間、定期的に散水しなければならない。収穫後、商品として出荷するまでには洗浄作業もある。ここでも水が 要る。工場内で使う水は1日2200トンに達するが、二宮には地下水が豊富にあるため、この条件をクリアできた。

 そして水の質。地域によって水の成分は違う。マンガンや鉄を多く含む水で作ると赤茶けてしまう。消費者が求めるのはやはり「白いもやし」。工場立地 の検討にあたっては当地の地下水2トンをくみ上げ、本社まで持ち帰り、試験的に栽培したという。その結果、良質なもやしができることを確認。二宮への進出 に踏み切った。

 水は同社にとって貴重な経営資源だが、それは近隣住民にとっても同様だ。二宮町では一般世帯でも生活用水として地下水を利用するところが多い。近隣住民の水脈を荒らさないようにと井戸は100メートルも掘り下げて水を調達するなど、地元への配慮も忘れていない。

◆成田食品栃木工場
(円内は佐藤専務)

《事業所概要》
■所在地:
 栃木県二宮町大字大和田1-12
■敷地面積:
 3万平方メートル
■操業開始:
 2004年5月
■従業員数:
 70人
■生産品目:
 もやし、カット野菜